僕自身もADHDという疾患があるため、メンタルを病むことがかなりありました。 メンタルを病んだとしても、昔は根性論で乗り越えようとすることがとても多かったですが、 一時的に根性論で乗り越えても、やはりメンタルが擦り減っていく一方でした。
また、考え方の癖なども強く、ダメな考え方をすることがとても多かったです。 皆様も、日々仕事だったり学業だったりする中で、ストレスと向き合っていると思います。
ただ、そのストレスのケアの仕方だったり、考え方だったりがわからなくて、そこから抜け出せないことがたくさんあると思います。
この記事では、そういった方々にもためになるような心理療法の一つである認知行動療法の考え方をベースに、科学的な視点から自分の思考と向き合い、ストレスに向き合い、解決していくコツをご紹介します。
そもそもストレスはどうやって生まれるか?

ストレスのメカニズム:4つのステップ
ストレスは単一の出来事で決まるのではなく、主に4つのプロセスを経て私たちの心身に影響を与えます。
- ストレッサー(ストレスの要因)
まず、ストレスの元となる刺激をストレッサーと呼びます。これには大きく分けて2つの環境があります。
- 外部環境: 仕事のプレッシャー、人間関係のトラブル、騒音や天候などの生活環境。
- 内部環境: 自身の病気、睡眠不足、内面的な焦りや不安。
- 認知・評価(受け止め方)
ここが最も重要なポイントです。同じストレッサーを経験しても、脳がそれをどう「認知・評価」するかで、その後の反応が大きく変わります。
- A. 脅威(Threat): 「自分には無理だ」「どうしよう、大変なことになる」と否定的に捉える。
- B. 挑戦(Challenge): 「なんとかなるかも」「これは成長のチャンスだ」と前向きに捉える。
- ストレス反応
受け止め方の結果として、心や体にさまざまな反応が現れます。
- 心理的反応: 不安、イライラ、気分の落ち込み。
- 身体的反応: 動悸、頭痛、胃痛、不眠。
- 行動的反応: 暴飲暴食、引きこもり、仕事でのミス増加。
- 結果・影響
ストレス反応が長く続くと、最終的に生活の質(QOL)に深刻な影響を及ぼします。
- 健康への影響: 免疫力の低下、心身症やうつ病などの疾患。
- パフォーマンス低下: 集中力の欠如、生産性のダウン。
あなたを疲れさせる「考え方の癖」の正体
ADHDである僕は、悩んだときに役に立たない自動思考を思い浮かべてしまいます。
楽しくない課題を行ったりする前に、この作業はかなり長い時間がかかるとか、この作業はもしかしたら自分に対して嫌がらせのために、この作業を頼まれているんじゃないかというふうな自動的な思考が思い浮かんできます。
今やっている課題が嫌な場合は、別の他の課題を行ってしまい、大切な作業を先延ばしにしてしまうことがあります。
そういう行動は回避行動という形で現れます。 勝手に最悪な予想をしたり、結果は否定的だというふうに自分で予測してしまい、否定的な自動思考に陥ることがあります。
不安と抑鬱によって否定的な思考が引き起こされて、悪循環が繰り返されることで問題がますます悪化していきます。 ADHDの人はこの悪循環によって不注意、先延ばし、イライラ、抑鬱のような症状を悪化させてしまうと思われます。
認知の誤りというものがあります。認知の誤りとしては、こんなものがあります。
- 全か無かの思考:物事を黒と白に分類すること。 その物事を仕上げることができない場合、すべて失敗とみなしてしまうこと。
- 過分の一般化:一つの否定的な出来事をすべてにわたって永久に起きてしまうというふうに考えてしまうこと。
- 認知のフィルター:一つの否定的な出来事の詳細を選び、そのことについてくよくよ考え、その状況の肯定的な側面を見逃してしまう。
- 肯定的なものの否認:何らかの理由で肯定的な経験を数に入れないことによって拒否すること。これによって日々の経験とは矛盾するような否定的な信念が続くこととなる。
- 結論を急ぐ:事実ではないにもかかわらず、あなたの結論をもっともらしくサポートするような否定的な解釈をしてしまうこと。独身術思考:自分の判断で誰かがあなたに否定的な態度をしていると結論づけ、あえて確認しないこと。占い思考:物事が悪くなると予想し、その様子をあらかじめ決められた事実であると思うこと。
今日からできる!心を整えるワーク

僕は思考記録表みたいなものを作って、否定的な自動思考を明らかにするようにしています。
例えば1週間で苦痛を感じた状況について記録をつけてみます。
状況を簡単に書いて、いつ起きたのか、どこに書いたのか、誰といたのか、何が起きたのか、などを書きます。
次に思考も書きます。 どんな考えが浮かんだか、自分自身にその状況が起きた時に何と言ったか、他の人には何と言ったか、あなたはどんな振る舞いをしたか、恐れていたことは実際に起きたか、起こり得る最悪なことは、自動思考を思い浮かんだら、思考と感情に分けることが重要です。
体験した感情についても書いています。それぞれの感情の強さを0から100で評価します。 感情の例として、怒りや動揺、嬉しい、悲しい、不安、驚き、などについて、0から100で表します。
思考記録表に認知の誤りのラベルを付けていきます。
認知の誤りのリストを用いて見直し、考え方に一致するパターンを明らかにします。 すべての認知の誤りが否定的な思考になるというわけではないことを心に留めておく必要もあります。 ある状況によっては否定的な思考が生じるのが当然なことも時にはあります。
注意すべき点は、人によっては否定的な思考を書き出すことで考えが事実であるかのように思え、対処が難しくなることがあります。そのため、思考記録表を使うことに気乗りしなくなるでしょう。 しかし考えを書き出すかどうかに関わらず、考えは心の中のものであり、妨害要因となります。 思考記録表に書いた考えを見ることを当初は難しいと思うかもしれませんが、思考記録表をやり遂げることによって状況は良いものと感じられるようになります。
感情の特定の難しさに気づいたり、感情を言い表す最適な言葉を探さなければならないと考えたりするかもしれません。 実際にはこれは真実ではありません。たとえ最適でなかったとしても、最初に浮かんだ言葉を書きましょう。続けているうちに感情の特定は簡単になっていきます。
合理的な考えを引き出す
私は昔、野球をやっていて、エラーや失敗をすることが多く、そのたびに怒られていました。監督にもいろいろな人がいて、感情的に怒る人もいれば、論理的に教えてくれる人もいました。
感情的な監督は、失敗したときに「何やってんだよ」「下手くそ」「あんなの誰でも取れるぞ」といった言い方をすることがありました。
一方で、合理的な監督は、「どうすればボールを確実にキャッチできるのか」「体の正面でボールを取ること」「バウンドに合わせてグローブを出すこと」「両手で捕ること」など、実際に必要なことを具体的かつ論理的に教えてくれました。
エラーをした直後は、どちらの言葉もショックでしたが、後になって振り返ると、合理的に教えてくれた監督の方が、結果としてミスが減りましたし、野球そのものも楽しめました。
自分自身に対しても、なぜあんなことをしてしまったのだろうと失敗に腹が立つことがあります。しかし、そうした考え方だけではなく、自分自身に対してもしっかりとコーチングできる方法を見つけることが大切だと感じています。感情的に自分を責めるだけではダメだと思います。
- この思考が正しいという証拠は何だろう。
- 他の解釈の仕方はないだろうか。
- 起こるかもしれない最悪のことは何だろう。この状況を過度に重要視しなかったか?
- 良いコーチはこの状況について何と言うだろう?
- この状況を心配し続けていないだろうか。
- この状況について仲のいい友人は私に何と言うだろう。仲のいい友人がこの状況を体験したとすれば、私は何と言うだろう。この考え方はなぜ認知の誤りなのだろうか?
合理的な考えをすることが大切です。合理的な考えとは、あなたがその状況について良い感情を持とうとするために述べた独り言です。思考の否定的な側面をすべて明らかにするように求めているわけではないです。ある状況に対してバランスよく、客観的で役に立つ思考を見つけ出すことが目的となります。
まとめ

僕も、これまで述べたような認知行動療法を実践しています。
ただ、まだうまく考えられないことのほうが多くあります。
特に仕事中や日中は、いろいろなことを同時にしているため、何か失敗が起きても、その場で十分に考えることができません。
そこで、帰宅してから、その失敗のときにどのような感情が湧いたのか、認知のゆがみがなかったか、それに対して合理的な考え方ができていたかを、ゆっくり振り返るようにしています。
また、夜は疲れているため、朝早く起きて、頭が一番すっきりしている時間に考えるようにもしています。
こうした工夫をすることで、少しずつ自分の認知のゆがみを修正できているように感じています。
すべての問題を解決できる人も、認知のゆがみがまったくない人もいないと思うので、一つずつでも今よりゆがみを修正できればよいのではないかと、個人的には考えています。以上です。

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